「柿右衛門 古伊万里金襴手展」開催中(東京都)

東京都渋谷区松濤の戸栗美術館で、「柿右衛門 古伊万里金襴手展」が、始まりました。

◆ 開催日:2015年10月6日(火) 〜 12月23日(水・祝)

◆ 開催場所:戸栗美術館(東京都渋谷区松濤)

◆ 問合せ:戸栗美術館

東洋陶磁器を主に保存、展示している戸栗美術館で、17世紀後半から18世紀前半にかけて製造された伊万里焼約80点を展示しています。

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濁手と呼ばれる乳白色の素地に、明るい赤を基調とした賦彩を施した皿などの柿右衛門様式。
そして元禄年間の古伊万里金襴手様式の作品を展示、それぞれの時代の特徴などを見ることが出来ます。

中でも、ぜひ直にみて欲しい作品をご紹介しましょう。

まず、「色絵 鶏 置物」。

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江戸時代、17世紀後半の柿右衛門様式の作品です。
その色の素晴らしさは勿論ですが、コケコッコという鶏の鳴き声が聞こえるような気がしませんか。

そして、「瑠璃釉色絵 双鶴文 皿」。

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これも、17世紀後半の柿右衛門様式の作品です。
写真ではなかなかわからない、珍しい瑠璃釉の微妙な色は、直に見ることをお勧めします。

なお、写真は、内覧会で特別に撮らせていただいたもので、通常は撮影禁止ですのでご了承ください。

[資料提供 戸栗美術館]

あと十日! 「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」開催中(東京都)

今から三百年前の正徳六年(1716)、後に天才絵師と呼ばれる二人が生まれている。
京都で伊藤若冲、大阪で与謝蕪村、この二人の生誕三百年を記念して開催されている。

◆ 開催日:開催中〜2015年5月10日(日)まで

◆ 開催場所:サントリー美術館(東京都港区 六本木・東京ミッドタウン ガレリア3階)

◆ 問合せ:サントリー美術館

伊藤若冲は、彩色鮮やかに花や鳥、動物を描いた水墨画を得意とし、片や与謝蕪村は中国の文人画の技法による山水図や俳句と絵が同じ画面に並ぶ俳画を得意としました。

同じ時代を生きた天才絵師二人、そしてその周囲の人々の作品も同時に見ることで、その時代を実感として感じることが出来る展覧会です。

毎回楽しみな、おもしろびじゅつ帖。

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今回は、二人の人生を辿る双六です。

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[資料提供 サントリー美術館]

あと数日「仁阿弥道八」開催中(東京都)

サントリー美術館で開催中の「天才陶工 仁阿弥道八(にんなみ どうはち)のびのひと、まじめに」
今度の日曜日、3月1日までです。

私が是非見ていただきたいのは、「色絵兎置物」
前から見ると普通の置物なのですが、後ろに回って見るとガラスに映った目とお話し出来るような、、、。
飛びはねてガラスケースから出てきそうでした。

そしてもう一つは、「蝶文黒茶碗」
抹茶のお茶碗ですが、素朴な蝶の模様も素敵。不調法な私ですが、これでお茶を飲んでみたいと思いました。

◆ 開催日:〜2015年3月1日(日)

◆ 開催場所:サントリー美術館(東京都港区 六本木 東京ミッドタウン)

◆ 問合せ:サントリー美術館

[情報提供 サントリー美術館]

「のぞいて びっくり 江戸絵画」開催中(東京都)

サブタイトルに科学の眼、視覚のふしぎと銘打った展覧会、どんな驚きを味わえるのでしょうか。

開催日:開催中〜 2014年5月11日(日)

開催場所:サントリー美術館(東京都港区 六本木 東京ミッドタウン3階)

問い合せ:サントリー美術館

江戸時代後期、八代将軍徳川吉宗の時代、漢訳洋書の輸入規制が緩和され、蘭学が盛んになり、同時に顕微鏡や望遠鏡が日本に入って来ました。
海外からもたらされた、これらの光学装置により、江戸の人々の見るということに対する意識が大きく変わり、江戸絵画は大きな変革を遂げたのです。

会場では、
第一章 <遠近法>との出会い
第二章 <鳥の眼>を得た絵師たち
第三章 <顕微鏡>でのぞくミクロの世界
第四章 <博物学>で観察する
第五章 <光>と<影>を描く-影絵・鞘絵・鏡・水面

の五章に分け作品を展示、また江戸の人々が楽しんだ視覚の遊びを体験するコーナーもあります。

私が是非直に自分の目でみていただきたい作品は、
「日本名所之絵」(3/29〜4/21)、「江戸一目図」(4/23〜5/11)。
空を飛ぶ飛行機が無い時代、どんな想像力を働かせて、これらの絵を描いたのでしょうか。

そして雪の結晶を描いた「雪華図説」やその雪の結晶を着物の柄に活かした錦絵の数々。顕微鏡を初めてのぞいて見えたものに対する驚きや感動が伝わってくるようです。

展示解説のスライドレクチャーやフレンドリートークも行われます。

「Drinking Glass 酒器のある情景」展、開催中(東京都)

艶やかさと透明性が魅力のガラス。
中が透け、景色を楽しむことが出来るガラス器は、世界各地で酒のある場面で多く利用されてきました。

◆ 開催日: 開催中 ~ 2013年11月10日まで

◆ 開催場所:サントリー美術館(東京都港区 六本木・東京ミッドタウン ガレリア3階)

◆ 問合せ:サントリー美術館

Drinking Glass=酒器は、私たちの生活の様々な場面にあります。この展覧会では、酒器そのものだけではなく、酒器がどこに置かれているのか、どのような場面で使われてきたのかにも着目、紀元前14世紀から現代までの酒器約180件を紹介しています。

1.「捧ぐ(Offerings)」
四千年以上昔に始まったガラスの歴史、当初は不透明な素材として出発しました。そしてガラス器の製作は、紀元前16世紀半ば、メソポタミア・エジプトで始まりました。
この「捧ぐ」の章では、天上の者に捧げる場面に登場した酒器を紹介しています。

2.「語らう(Conversations)」
古代ギリシャでは、夕食後に長い時間をかけて酒を酌み交わし、思想や夢を語り合う饗宴が行われていました。当時は、ワインを水で割って飲むのが一般的だったため、そのための様々な種類と形の酒器が作られました。

3.「誓う(Vows)」
結婚式をはじめとする誓いの場面にも登場する酒器。日本でも三三九度に使われています。

4.「促す(Glorifications)」
形’は、酒の器でも、実際に酒を飲むためではなく、それを持っていることがステイタスシンボルとなるような超絶技巧を駆使した酒器も作られました。

5.「祝い、集い、もてなし、愉しむ(Celebrations)」
酒といえば、やはり宴。古今東西を問わず宴席に欠かせない酒器を、この章で紹介しています。

私が、是非みていただきたいのは、「ダイヤモンドポイント彫り蓋付ゴブレット」16世紀後半のヴェネチアあるいはカタルーニャのものだそうです。聖餐というイエスと血と肉を象徴するパンと葡萄酒を信徒同士で分かち合う儀式で使われていたと考えられていました。
しかし近年、菓子入れとの見解も出ているそうです。
一つの器が酒に使われたかもしれないし、菓子入れに使われたかもしれない、と考えるとちょっと楽しくなりませんか。

[資料提供 サントリー美術館]