江戸後期の関東画壇で中心的役割を担った絵師・谷文晁。
その生誕250周年を記念し文晁と親しく交わった人々との交流を軸に、画業と功績を紹介しています。
また、サントリー美術館所蔵の谷文晁筆「石山寺縁起絵巻」も修復後、初公開されています。
◆開催日:2013年7月3日(水) ~ 8月25日(日)
◆開催場所:サントリー美術館(東京都港区 六本木・東京ミッドタウン ガレリア3階)
◆問い合せ:サントリー美術館
この絵師、何者!?
関東南画の大成者として知られる谷文晁ですが、同時に狩野派や円山四条派、土佐派そして洋風画も学び、その多作と多岐にわたる様式は、谷文晁の活躍ぶりを伝えています。しかし、その多彩さのためか、谷文晁を紹介するこれだけの規模の展覧会の開催は、東京では80年ぶりとなりました。
序章 様式のカオス
第一章 画業のはじまり
第二章 松平定信と『集古十種』 -旅と写生
第三章 文晁と「石山寺縁起絵巻」
第四章 文晁をめぐるネットワーク -蒹葭堂・抱一・南畝・京伝
谷文晁の作品だけでなく、彼と交流のあった人々の数々の作品を見ることが出来るのも、この展覧会のみどころの一つですが、私からのお薦めは、谷文晁の画帖や写生図です。
谷文晁は、彼の弟子たちに、「まず古風の模写から始め、次に実物についてその形象を極め、最後にその写生を超越して個人様式を完成するよう」指導したといわれています。この展覧会では、文晁自身が描いたスケッチも多く見ることが出来ます。
毎週土曜日には、子供から大人まで楽しめるやさしい展示解説・フレンドリートークが行われています。
[資料提供 サントリー美術館]