実は、対岸のすぐ上をわたらせ渓谷鐵道が走っているのですが、残念ながら列車から坂東太郎岩を見ることはできません。
岩までの土地が私有地ということもあり、また途中の足場も悪いため、地元の方たちでも、その存在は知っていても実際に見たことが無いという方もすくなくないとのこと。
でも、今回は大間々観光ガイドの会の主催行事に同行させていただくことが出来ました。
わたらせ渓谷鐵道の沢入駅(そうりえき)から車。
そして、心ない人がゴミなどを投げ入れたりするため、やむなく張ったというフェンスの扉から入らせていただきました。
実は前日は雨。東京では大雨だったのですが、現地ではそれほどでもなかったとのこと。それでも、地面は濡れていますし、長い間に腐土ともなってしまっているところを降りて行くのですから、もう大変でした。
落ちていた木に助けてもらいながら、ゆっくりと降りて行きました。
途中にある木や岩が頼り、その存在の有難かったこと。
そしてようやく川原へ。
ホッとしたのも束の間。もう少し上流に行かなければなりません。
それでもなんとか岩場を腹ばいになるように伝い歩いて、坂東太郎岩が見える所まで辿り着きました。
お、大きい!
関東で一番大きい岩とか。
もっと大きな岩があったのですが、それらは東京に運ばれ、都電の敷石になったとも言われています。
普通の背丈の男性です。これだけでも、大きい、と思いますよね。
さて、大きさは確認したものの、やはりここまで来たのだから、そのてっぺんには登れなくても、せめて端っこでいいから、触れてみたい。
頑張って近づきました。
そして、岩の下から見上げた空の青かったこと。きれいでした。
それにしても、ここまで来ると、余計に大きさを感じます。
坂東太郎岩のそばを流れる川も、こころなし他より勢いがあるような気がしました。
この坂東太郎岩、ずーっと以前には長い面が縦になって空に向かっていたそうです。ある時の台風で倒されて、今の形に。
それでも、今もなおその形を変え続け、また川を遡っているとの話もあります。
これだけ、大きな岩ですもの、どんな話があっても納得。なんと伊勢神宮まで行ったという話もあるそうです。
普段、観光などで行った時には、この坂東太郎岩に近づくことは出来ませんが、この渡良瀬川の上流に、そんな岩が今も存在していると考えるだけでも楽しくなりませんか。
近くには、昔あかがね街道が出来た時、当時は馬での通行だった為という石畳の道や、今話題のダムカードをいただける草木ダムもあります。
これから夏に向けては、川の音を聞いているだけでも涼しくなりそう。
そして、ちょっと先ですが、秋には紅葉も楽しめます。